腫瘍は犬と猫の死因トップです
近年は伴侶動物も高齢化にともない、人と同じように死因のトップは腫瘍です。
腫瘍には様々な種類があり、治療により完治が見込めるものもあれば、残念ながら完治の望みがない場合もあります。少しでも動物の苦しみをとり、生活の質を改善することを治療の目標にすることもあるのです。適切な治療をおこなうためには的確な診断が大切です。
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近年は伴侶動物も高齢化にともない、人と同じように死因のトップは腫瘍です。
腫瘍には様々な種類があり、治療により完治が見込めるものもあれば、残念ながら完治の望みがない場合もあります。少しでも動物の苦しみをとり、生活の質を改善することを治療の目標にすることもあるのです。適切な治療をおこなうためには的確な診断が大切です。
人と同様に早期発見し、治療を開始することで完治が望めます。
乳腺癌では初期段階(ステージ1~2)と進行ステージ(ステージ3)とで比較すると生存期間、中央値は半分以下ともいわれています。
肺などに転移してしまう(ステージ5)と外科治療も不可能となり、完治を望むことが難しくなります。
当院では年1回の健康診断、7歳以上の犬猫に対しては年2回の健康診断を推奨しています。
病気によっては麻酔下での特殊検査が必要になる場合があります。
絶食絶水が必要ですので来院前にお問い合わせください。
採血や注射に用いる細い針を「しこり」に刺して、「しこり」の原因がどのような細胞なのかを検査する方法です。院内で検査が可能で時間もかからず、動物への負担も少ないため必ず行います。
細胞診では確定的な診断が難しい場合もあるため、腫瘍の疑いがある場合は組織生検を行います。
組織生検用の器具
細胞診では確定診断にいたらないが、腫瘍が疑わしい場合に組織生検を行います。しこりや病変部の一部(場合によっては全部)を切除し、病理組織検査により診断を行います。
病理組織検査以外の特殊検査として、遺伝子検査などがあります。
しこり、病変が腫瘍であると診断されたら、進行度を把握するためにステージ分類を行います。
腫瘍が局所であるのか、遠隔転移をしてしまっているかでは治療方法が大きく異なる場合があります。
1
レントゲン検査
2
超音波検査
全身臓器の転移の有無
3
細胞診
リンパ節転移の有無
腫瘍の治療は大きく3つに分けられ、それらを組み合わせて治療を行います。
手術によって腫瘍を切除する方法です。完全切除が可能な腫瘍では完治が期待できます。
抗がん剤を使用して治療する方法です。リンパ腫などに有効です。様々な抗がん剤を使用し、その組み合わせや投与方法によって様々な治療法があります。治療効果や副作用を判断して使用します。
根治を望めない場合も症状に応じて抗がん剤を使用する事で症状を緩和することができます。治療をおこなう動物たちそれぞれにとっての最善策を飼い主様と一緒に模索することが大切です。
当院で使用している抗がん剤の一部
特殊な機器が必要なため、専門的な施設でのみ行う治療方法です。必要に応じて専門施設へご紹介をしています。
その他に分子標的薬を使用した治療方法もあります。
腫瘍の種類によっては治療効果があり、抗がん剤と比較して副作用も少ないとされています。
当院で使用している分子標的薬の一部