こんにちは。獣医師の千葉です。
暑くてじめじめした季節がやってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
以前のブログでもお話ししましたが、湿気が出てくると皮膚のトラブルがとても増えていきます!今回はそんな皮膚の病気について詳しく話していこうと思います!
第1弾は膿皮症(のうひしょう)についてです!
膿皮症?
膿皮症とは皮膚に細菌が入り込んで皮膚炎を起こしてしまう病気の事です。
皮膚の表面に感染している場合は表在性膿皮症、皮膚の深部に感染している場合は深在性膿皮症と大きく2種類に分けられ、それぞれで治療方針が変わっていきます。
症状は痒み、赤み、毛が抜ける、ぶつぶつなどが主にあります。症状のひどいワンちゃんでは夜も眠れなくなるくらい痒がったり、引っ掻きすぎて出血してしまうこともあります!!
検査について
皮膚にテープを貼り、皮膚表面の細胞を顕微鏡で見たり、フケを集めたり、毛を抜くなどの検査を行い、本当に膿皮症なのか?他の病気ではないかの確認をします。膿皮症が治りづらい場合は培養検査・感受性検査を追加で行い、より適切な抗生剤を選べるように検査していきます。
治療について
膿皮症は皮膚に起こっている感染症のため、抗生剤を使った治療が基本になっていきます。症状が局所に限られている場合は抗生剤の塗り薬で治療を行い、全身に症状がある表在性膿皮症の場合は3〜4週間、深在性膿皮症では6週間以上の抗生剤の飲み薬を飲むことが必要になります。
膿皮症を起こすワンちゃんの多くはその子の皮膚自体に問題があり、皮膚のバリア機能が弱くなっている事が多く、実は膿皮症の原因は犬の皮膚表面にいる常在菌と呼ばれる菌であることがほとんどなんです。そのため皮膚を清潔に保つ事、バリア機能を維持することも重要な治療です。薬用シャンプーやフード、サプリメントで皮膚を清潔に保つ事や皮膚の健康状態を保つ事ができます。
当院では、飲み薬、塗り薬の処方だけでなく、院内での薬浴、お家でのシャンプー、フード、サプリメントなど、これらを組み合わせてワンちゃんごとに合わせた治療を行っています。
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