帝王切開と乳腺腫瘍の手術

昨日は細かいものも含めると手術が多数重なり大変忙しく過ごしました。

中でも帝王切開は取り出した胎仔の蘇生に手間取ることがあります。

帝王切開をする必要が生じるのは胎仔が大きくなりすぎる事(過胎仔)、

胎仔の失位(胎仔の頭部や足が曲がり産道を通らない)その他です。

帝王切開自体に要する時間は15分から胎児数が多くて30分程度です。

ただし帝王切開でも胎仔が仮死状態で分娩(非経膣)される事もあります。

多くは最初の胎仔が産道を閉塞したり、母体が弱っていたりする際に起こります。

胎仔の蘇生を動物看護師さんに教えますと、皆一様に感動いたします。

 

その後乳腺腫瘍の手術がありました。

乳腺手術の手術法には乳腺組織とその附属するリンパ節を含んだ切除の「郭清手術」があります。

TNM分類という分類がありますが乳癌にはT零乳癌といいまして、

原発の乳腺に腫瘍が無くリンパ節や遠隔部に乳癌を認める事もあります。

従って乳癌になるとリンパ節や遠隔転移をするものととらえ慎重に再発転移を起さないような考えで手術を致します。

 

母犬にとっては生死を彷徨う出来事ですが、不思議と犬や猫もオスのほうがメスより短命です。

 

 

 

 

鈴木犬猫病院
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