どこかが痛そう?? 歩き方がおかしい??

当院では整形外科疾患(関節や骨の病気)の治療に力を入れています。

整形外科疾患は犬種や年齢によって頻繁にみられる疾患があります。

【犬種】

膝蓋骨脱臼はすべての犬種に見られる病気ですが、小型犬(トイプードル、チワワ、ポメラニアンなど)では膝蓋骨内方脱臼、大型犬(ラブラドール、ゴールデンレトリバーなど)では小型犬とくらべて膝蓋骨外方脱臼がみられることが多いです。

【年齢】

例えば膝蓋骨脱臼や股関節疾患などは若齢に症状がみられることが多く、一歳未満に見つかることが多い病気です。離断性骨軟骨症のような関節軟骨の病気も若齢でみられる病気です。

前十字靭帯断裂や、肘関節形成不全症、関節部位での腫瘍などは中・高齢によくみられる疾患です。

【症状】

膝蓋骨脱臼の症状はスキップのような歩き方をしていたり、頻繁に後ろ足をピンを伸ばして膝のあたりを気にしたりします。

前十字靭帯断裂はケンケン歩きで足を浮かせていたり、地面についても体重を掛けたがらない様子や、膝を曲げ伸ばしせず歩いていますが、お座りの時に痛めた足を伸ばしている(シットテスト)ことが多いのが特徴です。

股関節疾患ではレッグペルテス病の場合、ひどく後ろ足をかばった歩き方がみられます。股関節形成不全症の場合は、後ろ足がフラフラとした歩き方がみられ、股関節疾患でも病気によって症状は様々です。

【検査方法】

〇視診検査で起立位での体重のかけ具合、足の向きなどを確認します。例えば股関節脱臼では脱臼している足を浮かせて、つま先が内側(前背側脱臼)・外側(腹側脱臼)をむいています。

〇歩様検査で歩き方を確認します。疾患に特徴的な歩き方、例えば股関節形成不全症ではモンローウォークというお尻を振った歩き方がみられます。

〇触診検査では整形外科学的検査の手順で触診検査をすすめます。膝蓋骨脱臼や前十字靭帯断裂などを発見することができます。

〇レントゲン検査 触診検査で異常がみられる所はレントゲン検査をおこないます。レントゲン検査では患肢(症状がある足)だけではなく、対側肢(症状がない側)のレントゲンも撮影して、比較をして診断します。

〇CT検査 レントゲン検査では判断が難しい場合、CT検査が必要になる場合があります。

〇関節鏡検査 レントゲン検査、CT検査は共にレントゲンによる検査です。レントゲン検査では骨の状態(捻じれや変位)を検査する事ができますが、軟骨や靭帯はレントゲンに写りません。軟骨や靭帯の病気が疑われる場合は関節鏡検査が最も優れた検査方法です。軟骨疾患の場合、多くは軟骨の下の骨も傷んでいるため、CT検査と関節鏡検査の両方が必要になります。

【治療法】

整形外科疾患の治療は手術が第一になる場合が多く、当院では様々な手術治療をしてきました。

当院でこれまで治療している関節疾患

〇背骨 環椎軸椎脱臼・椎体脱臼

〇前肢  肩関節脱臼・離断性骨軟骨症・上腕二頭筋炎・肘関節脱臼・肘関節形成不全症・手根関節脱臼

〇骨盤 仙腸関節脱臼・股関節脱臼・股関節形成不全症・レッグペルテス病

〇後肢 膝蓋骨脱臼・前十字靭帯断裂・足根関節脱臼・アキレス腱脱臼

関節疾患では金属インプラントを使用したり、CT検査、関節鏡検査が必要になる場合が多いため、設備を揃える必要があります。

当院ではレントゲン検査、CT検査、関節鏡検査のすべてが対応可能です。

歩き方がおかしいな・・・ どこかがいたそうだな・・・

という場合、整形外科疾患の可能性がありますのでご相談ください。

院長 鈴木

 

鈴木犬猫病院

千葉市稲毛区園生町582-1

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