猫の甲状腺機能亢進症

今回は猫ちゃんに多い甲状腺機能亢進症をご紹介します。

 

猫の頚部の気管には、甲状腺という器官がくっついています。
甲状腺は代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌します。
このホルモンが適切な量を分泌されている時は、元気、食欲をあげて、
血流も良くするため、猫の全身状態は良好に維持されます。

 

しかし、4歳以上の猫ちゃんの中には、甲状腺の過形成がおこり、
甲状腺機能亢進症がみられる場合があります。
また、甲状腺機能亢進症は甲状腺の過形成だけでなく、甲状腺ガンなどでも起こります。

 

一番多い症状は、たくさん食べているにもかかわらず、痩せてくることや、
吐いたり、下痢をするなどの消化器症状です。
また、代謝が過剰になると、心筋も肥大します。
※甲状腺機能亢進症にともなう肥大型心筋症の猫の超音波検査画像
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血液を採取して、甲状腺ホルモンを測定することで、この病気は診断が可能です。

 

甲状腺過形成の場合の治療は、抗甲状腺薬の投与や、
甲状腺ホルモンの材料となるヨウ素を制限した、低ヨウ素食による管理により、
甲状腺ホルモンを制限していき、過剰な代謝を落とし、体重を維持させたり、
消化器症状を抑えたり、心筋の肥大を抑制します。

一般的な血液検査に加え、甲状腺ホルモンの数値を測る検査パックも取り扱っていますので、

ご心配な方や、しばらく血液検査をしていない方は、ご相談ください。

鈴木犬猫病院
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